施設案内
FACILITY
MORIUMIUSモリウミアス
MORIUMIUSは企業ボランティアを含む多くの人たちの「手づくり」によって再生されました。
その数は2年半で5000人以上。校舎に流れ込んだ泥かきにはじまり、家曳職人の手を借りて校舎全体をジャッキアップし歪みを直すなど、毎週末に学校再生のプロジェクトを行ってきました。木造建築を活かしたデザインプランは、隈研吾氏や手塚貴晴氏をはじめとする建築家と、スタンフォード大学などの建築学生たちのデザインワークショップから開発されました。こうして旧桑浜小学校はMORIUMIUSとして生まれ変わったのです。
外と内を「隔てて」「つなげる」空間設計
MORIUMIUSの木造校舎は自然と調和するデザインです。もともと使われていた屋根の硯スレートや建築基礎の木材などをなるべく活かしてリノベーションしました。改修にあたって意識したのは桑浜の自然とつながりつつ、開放感を失わないこと。古き良き桑浜小学校の佇まいを残しつつ、宿泊施設として求められる快適さと強度を確保しています。
寝室
寝室は男女それぞれの部屋に分かれています。夜には虫たちの鳴き声が聞こえ、窓の向こうには満天の星空が広がります。ベッドはすべて二段ベッドとなり、国産材を使う「北の住まい設計社」によるもの。船大工が作ったという校舎にマッチするよう、MORIUMIUSのほとんどの家具は木製です。
露天風呂
一日の疲れを癒すのは男女それぞれに作った露天風呂です。ただ入浴するだけでなく、薪をくべてお風呂の沸かし方も体験します。お風呂の目隠しはボランティアと地域住民の皆さんのお手製。海から戻った漁師さんがふらりと入りに来ることもあります。ボディソープやシャンプーなどは環境にやさしい生分解性のものを使用。
ダイニング&
ガーデンキッチン
食べることから雄勝を学ぼう
大きな窓からたっぷりの光が差し込むダイニングは、こどもたちが毎日食事をする場所です。食卓を彩るのは、漁業体験で入手した鮭やホタテ、裏山で育てたキノコなどの地元食材。一緒に過ごす仲間やスタッフと食卓を囲みながら、体と森と海のつながりを感じます。なおダイニング窓側には、雄勝石の蓄熱床が使われています。日中は日光を受けて室内を暖め、夜には放熱して冷却する自然の冷暖房装置。ダイニングの机と椅子は宮城県産材も使う「ワイス・ワイス」製です。
雄勝の食材を料理しよう
料理はキッチンスタッフお手製の雄勝の食材を使った日替わりメニューをご用意しますが、子どもたちも校庭のガーデンキッチンを中心に料理をします。ピザ釜でピザを焼いたり、釜戸でご飯を炊いたり、海の上で覚えたホタテのさばき方もおさらいします。
バイオジオフィルター&
その他
校庭で学ぶ自然の循環
MORIUMIUSから出るすべての生活排水は浄化槽を通ってからビオトープ（池）へと流れます。池には2面の田んぼが並んで作られ、池からオーバーフローした水が絶えず供給されます。池の水はまったく臭いがなく透明。この生活排水を自然浄化する仕組みを「バイオジオフィルター」と呼び、池の中で生き物と植物を育てています。
ラウンジ
かつて校長室だった部屋を大人もこどもも寛げるラウンジに改修しました。本棚にはMORIUMIUSに関わる書籍を多種ご用意。天気が良ければ窓から海も見え、ゆっくりとした時間を過ごせます。
ANNEXアネックス
大人の協働宿泊施設、
MORIUMIUS アネックス
世界中のこどもが集まるMORIUMIUSでは森と海と地域の人々とふれあいながら、サステナブルな暮らしを学んでいます。
こどもと雄勝の未来をつくりたい。私たちがこの場所に込めた願いは強くなるばかりです。こどもと街をさらにたくましく、そして豊かにするために。もっとたくさんの種を蒔いて、色とりどりの未来を育てたい。想いが募って、MORIUMIUS アネックスは誕生しました。
こどもが雄勝と寄り添う時間から多くを学んできたように。大人も町と関わり、土地とのつながりを感じるなかで、これからの生き方や働き方について考えてみる。大人が自分自身の未来と向き合うことで、こどもと雄勝の未来もつくられていくと信じています。
建築設計
設計者は中村好文氏。雄勝硯のスレートを屋根に吹上げ、雄勝の伝統と現代の快適さを融合しました。
寝室
4名定員の客室を5部屋完備。ツインベッドとソファ、オーガニックコットンの寝具とリネンをご用意。
入浴
各部屋のユニットバス以外に、MORIUMIUSの開放的な露天風呂をご利用いただけます。
エネルギー
ウッドボイラーや太陽熱温水器などの自然エネルギーを利用して、給湯や床暖房に活用しています。
キッチン
キッチンでは自炊も可能。ハンドドリップコーヒーやオーガニックティーを無料でお楽しみいただけます。
スタジオ
食事をはじめ、仕事やミーティングにご利用ください。友人や会社単位で集まり語らう空間です。
サービス
MORIUMIUS annex の「予約」や「よくあるご質問」についてはこちらをご覧ください。
HALLホール
オリエンテーションやセミナーなど大人数で使用できる多目的スペースです。アップライトピアノや桑浜小学校当時の思い出の品が飾られています。
DORMITORY留学棟
想い
旧桑浜小学校の思い出が詰まった教室と集会室が、日本財団「渚の交番 雄勝」の海洋教育の拠点として生まれ変わりました。
宮城県の木材を大工さんたちが丁寧に手刻みし組み上げた自然な建築となっています。
自然とともにある暮らしの中で、人は生活のリズムや知恵、文化を育んできました。
都会では得ることが難しくなってきた季節や時間の移ろいを感じながら、自然によりそった生活リズムを大切に過ごせる空間をつくります。
( 設計 象設計集団 )
土間
かまどでごはんを炊き、広々とした台所で仲間と一緒にご飯の準備。外のシンクでは魚さばきや保存食作りと作る楽しみが広がる空間。
茶の間
自由自在に置けるテーブル、小上がりの畳部屋、一つの部屋に違った空間が広がる場所。ご飯を食べたり、仲間と遊んだり、今日の振り返りをしたりと自然と皆が集う場所。
部屋
自由自在に置けるテーブル、小上がりの畳部屋、一つの部屋に違った空間が広がる場所。ご飯を食べたり、仲間と遊んだり、今日の振り返りをしたりと自然と皆が集う場所。
お風呂
左官職人さんが丁寧に仕上げた浴槽に自分達で沸かしたお湯が入ります。室内は檜葉の木材で仕上げ、タイルは雄勝のスレートを使っています。檜葉の香りが一日の疲れを癒してくれるお風呂です。
屋上(菜園)
日当たりのいい屋上は布団干しに最適な場所です。
また、プランターを設置し野菜やハーブを育てます。
ITTARI KATTARIイッタリカッタリ
MORIUMIUSの露天風呂の隣に当時のままの姿を残すのが、桑浜小学校歴代の校長先生の家。現在は地域の方々の拠点であり憩いの場「イッタリカッタリ」として生まれ変わっています。
イッタリカッタリは地元の方言で“気軽にいこう”の意味。
ここには畳の間もあり、近隣のお父さんやお母さんが食事会やお茶会、ミーティングを開くほか、味噌づくりや語り部の会といった地域イベントも行われます。
壁や天井にはこれまでにMORIUMIUSに滞在したアーティストの作品が飾られ、自由に見ることができます。
